安全安心な抱っこ

ブログ 2019年2月10日 

ここ数年のことですが、初めてご来店のお客様が愛犬を抱っこしている姿にびっくりすることがよくあります。

人間の赤ちゃん抱っこ(おくるみに包まれたお宮参りスタイル、あるいはお姫様抱っこ)しているのを見ると、内心ヒヤヒヤしています。

ほとんどが初めて犬を飼うお宅の小学生以下の子どもたちなので、そんなときはいの一番に犬が安全な抱っこの形をお教えしていますが、時々は大人の方(特に男性)でもお姫様抱っこしている姿が見受けられます。そのような形で歩いてご来店されるんですが、ダイレクトにはお伝えしにくいのでまずは「犬を飼うのは初めてですか?」とお聞きするところからスタートです。

いいですよ、ご自宅ではどうぞ赤ちゃん抱っこでもお姫様抱っこでも、ソファや床でくつろいでいるときに犬をひっくり返してリラックスして愛情たっぷりのコミュニケーションを存分にとってください。赤ちゃん抱っこに慣れている犬は不安など何も感じてなくて、逆に幸福感に包まれているかもしれません。

でもね、外を歩くときはそれは大変危険です!!しかも外歩きなのにカラーもリードもつけてなくて・・・

お外に出るときは必ずカラー(ハーネス)とリードを付けましょう!!


危険だと思う1つめは、なにかの拍子に犬がびっくりしたとき、犬は自分の身も守ろうとしてクルッと正しい姿勢に戻ろうとします。そのときにバランスを崩してしまうと落ちて怪我をしてしまうかもしれません。抱っこしている方の人間が焦って転んでしまうかもしれません。犬や猫のクルッ+ピョンはプロの私達にも正しく保定するのは非常に難しいです。

2つめの方がもっと大事なことです。赤ちゃん抱っこはパピーの成長に伴う骨格の発達に大きな影響を与えてしまうかもしれません。形としては、背中が丸まって足がお腹の方にクィっと折れる感じで抱っこされる癖がつくので、普通に立っていても背が丸まってお尻が落ちて後肢が内に入ってしまう立ち方になりがちなのではと、私は心配しています。実際に小型犬ではお尻が落ちた老犬みたいな立ち姿の子が多いような気がします。遺伝もあるかもしれませんが、生育環境に左右されることだと思っています。

さらに心配な3つめ

胃捻転という病気を知っていますか?大型犬や胴の長い犬がかかりやすいとのことですが、私は赤ちゃん抱っこが癖になっていると胃捻転のことを心配してしまいます。犬の胃は食道と胃、胃と腸の境目の部分でぶら下がっている状態です。なにかの拍子に胃がぐるりんと捻れてしまうと胃の中のガスが充満して膨れてさらに血が巡らなくなり、処置が遅ければそのまま死んでしまうことがある症状です。これは事故みたいなもので、防ごうと思ってもなかなか防ぐことは難しいです。どの犬にも発症する可能性があり「持病などないのに夜ご飯の後にずっと伏せたままだったから様子みて明日病院に連れて行こうと思ってたのに死んでしまった」というお宅には(口には出しませんが)個人的には胃捻転を疑います。

犬を赤ちゃん抱っこして歩いているということは、犬の胃をひっくり返したまま小刻みに振動させて胃捻転を起こしやすくしていることに他ならないのではと私は思います。


赤ちゃん抱っこしている大人の方に「いつもそういうふうに抱っこしてるんですか?」ってお伺いすると、「抱っこの仕方がわからないんで・・・」とおっしゃいます。

しつけ教室や病院や私達のようなトリミングサロンはぜひとも安心安全な抱っこの仕方を教えてあげましょう!(たぶん里親譲渡会では丁寧に教えているはずです)

それよりもなによりも、犬猫販売ショップは初めて犬を飼うお客様には犬の触り方や抱っこの仕方もきちんと教えてあげてほしいです。

昨年の雑誌Tarzanの個人的絶賛特集号の記事に、清く正しい抱っこの仕方をしている俳優さんを見つけましたのでご紹介します。

抱っこの見本

犬の腹は下側(自然な状態と同じ)で、まずは上半身を包み込んで体に密着させ、それからお尻の下を腕と手のひらを使って安定的に支えます。
犬は右左どちら向きでも構いませんが、犬的に好きな(楽な)方向があるみたいです。

わからないことがあったらリュバンテールの店頭へ!(いつも行っているサロンさんでも聞いてみてください)

犬のプロ=トリマー&グルーマーが丁寧にお伝えしていきたいです。